1980年代に公開されたおすすめ映画

年代別のおすすめ映画紹介ですが、今回は1980年代のおすすめ映画を紹介していきます!

ターミネーター

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ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
『ターミネーター』は1984年に公開されたジェームズ・キャメロン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のSFアクション映画です。

人間と機械の戦争が繰り広げられる世界。そんな未来から殺人ロボットが人類の救世主の母親を抹殺するために送り込まれます。

未来からはもう一人、彼女を守るために人類側の兵士が送り込まれます。

1984年のロサンゼルスが、戦争の行方を決める最後の戦場になるのでした。

ジェームズ・キャメロンは監督デビュー作である『殺人魚フライング・キラー』の失敗から「ロボットが自分を殺しに来る」と言う悪夢を見たことがこの作品の着想のヒントになったと言います。

低予算ながらもその斬新なアイデアでヒット作となった『ターミネーター』。

多くの続編やリメイク、テレビドラマ化もされていますが、やはりこの一作目と1991年に公開された続編の『ターミネーター2』は別格と言えるでしょう。

特にこの『ターミネーター』は低予算のB級映画扱いとして作られているだけに、映画を本当に面白くするのは制作費ではなくて、アイデアやストーリーなどの部分が大きいのだと改めて思い知らされます。

バック・トゥ・ザ・フューチャー

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は1985年に公開されたロバート・ゼメキス監督、マイケル・J・フォックス主演のSF映画。

全米に「フューチャー現象」を巻き起こしたほどの大ヒット作。監督のロバート・ゼメキスにとっても今作はヒットメイカーへの転機となった作品です。

ロックとスケボー好きの冴えない高校生、マーティ・マクフライはある時親友の科学者ドクに呼び出され、タイムスリップの実験に立ち会うことに。

実験は見事に成功しますが、タイムスリップの装置の燃料はテロ組織から奪ったものらしく、ドクはその凶弾に倒れてしまいます。マーティはテロリストから逃れるためにタイムマシンで必死に逃げますが、なんと30年前にタイムスリップしてしまいます。

そこでは若き日の両親と出会いますが、あろうことか母親になる予定のロレインはマーティに惚れかけてしまう事態に。

マーティは父になるジョージに働きかけてなんとかロレインの気をジョージに変えさせようとしますが…。

史上最高のSF映画の一つにも数えられる本作。今なお多くの根強いファンの支持がある作品です。

ロボコップ

『ロボコップ』は1987年に公開されたポール・ヴァーホーヴェン監督、ピーター・ウェラーのSF映画です。

『ターミネーター』とならんで80年代を代表するロボット映画。

犯罪都市と化した近未来のデトロイトを映画の舞台にしています。犯罪組織の撲滅のため、警察は殉死した警察官マーフィーの遺体を利用してロボット警官「ロボコップ」を完成させます。

ロボコップは優秀な成績を収めますが、やがて本当の自分とは何かという迷いが生まれます。

そんな中、マーフィーを殺したクレメンス一味が再び街で暗躍し始め、ロボコップはクレメンスへと再び立ち向かいます。

そのタイトルが原因でハリウッドで様々な監督に断られ続けてきた企画が『ロボコップ』でした。監督を務めたポール・ヴァーホーヴェンも最初はそのタイトルを毛嫌いし、脚本をゴミ箱に捨ててしまったという逸話があります。

しかし、妻の助言もあり、脚本に改めて目を通すと、内容の面白さにヴァーホーヴェンは夢中になります。

完成した『ロボコップ』はそういった普遍的な物語の面白さに加え、ヴァーホーヴェンらしい過激な残酷描写も散見される映画となりました。

しかし、それこそが『ロボコップ』を熱狂的なファンがいるカルト映画、ひいては1大フランチャイズにまで押し上げた理由ではないかと思います。

恋人たちの予感

『恋人たちの予感』は1989年に公開されたロブ・ライナー監督、メグ・ライアン主演のラブコメ映画。脚本を努めたのはノーラ・エフロン。

ロブ・ライナー自身が離婚を経験したことから生み出されたラブコメ映画の名作です。女性脚本家のノーラ・エフロンは今作でリアルな等身大の女性の姿を描き出しています。

大学生のサリーはジャーナリズムを学ぶため、ニューヨークへ向かいます。
たまたま方向が同じだった友人の 彼氏のビリーと同じ車を交互に運転しながらニューヨークへ向かいますが、サリーはビリーの振る舞いに嫌気が指し、またビリーもサリーの細かすぎるレストランでの注文にはうんざり。
しかし二人はその後、数年ごとに再会し、距離を縮めていきます。

メグ・ライアンは90年代「ラブコメの女王」と言われる女優になりますが、そこにはノーラ・エフロンの脚本の力も大いにあったことでしょう。
ノーラ・エフロンもまた離婚を経験しており、本作は離婚したロブ・ライナーがノーラ・エフロンに映画の企画を話したことから製作がスタートしました。その時にロブ・ライナーを惹き付けたのは「男が知らない女の世界」。ノーラ・エフロンは女性ならば誰もが共感できることを巧みに脚本に取り入れたことで、それまでの恋愛映画にはなかったテイストの作品に仕上がっています。

「友達でいよう」そう誓い合った二人のつかず離れずの恋愛模様。その結末は…。

コメディアンでもあるビリー・クリスタルと、メグ・ライアンの魅力がこの上なく詰まった作品。恋愛映画の名作でもあります。おすすめの映画です。

スパイナルタップ

『スパイナルタップ』は1982年に公開されたロブ・ライナー監督の疑似ドキュメンタリー映画。

スパイナルタップという架空のロックバンドをテーマにした作品で、内容としてはロックバンドあるあるやロックバンドに対する偏ったイメージなどがコメディ調に描かれているのですが、特筆すべきはそれらのエピソードが本物のミュージシャンから見てもとてもリアルだったこと。ギタリストのジョージ・リンチは「これは俺たちについての映画だ!彼らはどうして俺たちについての映画を作ったんだ?」と叫んだと言われています。
『スパイナル・タップ』は1984年に公開されたロブ・ライナー監督、クリストファー・ゲスト主演のモキュメンタリー映画。ロックバンドのツアーに同行取材したドキュメンタリーという体ですが、実際はモキュメンタリーという疑似ドキュメンタリーになります。

ロックバンドの舞台裏などをコミカルに描いた作品ですが、それがめちゃめちゃリアルだと本物のミュージシャンからも絶賛されています。

実際にアメリカでカルト的な人気を誇る本作。

この映画に影響されてアルプのつまみを11までに改造するオーダーが絶えなかったそうです。

エイリアン2

『エイリアン2』は1986年に公開されたジェームズ・キャメロン監督、シガーニー・ウィーバー主演のSFモンスター映画です。『ターミネーター』をヒットさせたジェームズ・キャメロンがその次に手掛けたのがこの『エイリアン2』でした。

一作目の『エイリアン』はSFホラーでしたが、今回はホラー要素も含みながらもアクションが冴え渡るエンターテイメント作品に仕上がっています。

本作の冒頭で、リプリーは53年間にわたって睡眠状態で宇宙空間を漂っていたことが明らかになります。その間に幼かった娘は年を取って老衰で死去していることが伝えられます。

リプリーがエイリアンと戦うために向かったで出会った孤児のニュートはその惑星でただ一人の生き残りでした。

海兵隊とともにリプリーはニュートを守っていきますが、屈強な海兵隊でさえ、エイリアンには次々にやられていきます。

史上最高の続編映画のランキングにも常に上位にランクインする名作ですが、それはアクションばかりの理由ではありません。
『エイリアン2』は家族を描いた作品とも言えます。さらに言ってしまえば、リプリーがニュートとの絆を通して、亡くした娘の代わりに新しい家族を取り戻す話でもあるのです。

シャイニング

『シャイニング』は1980年に公開されたスタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演のホラー映画です。

コロラド州の山の上にあるホテル、オーバールックホテルにジャック・トランスとその家族である妻のウェンディ、息子のダニーがやって来ます。
目的はこのホテルの住み込みの管理人の仕事を得ること。ジャックは支配人からオーバールックホテルの忌まわしい過去を聞かされます。それは以前の管理人が精神を病み、家族を惨殺して自殺したという内容でした。しかし、ジャックは気にも留めず家族とホテルに住むことを決めます。
しかし、超能力を持つダニーはホテルで起きる不可思議な現象を体験し、このホテルには「何か」がいることに気づきます。
また、ジャックは孤独な暮らしに徐々に精神を病み、ホテルの「何か」と親しく交わるようになります。そして、ジャックは狂気に飲み込まれ、ウェンディやダニーを殺害しようとします。

原作はスティーブン・キングの同名小説ですが、キューブリックは『シャイニング』をオカルト・ホラーではなく、より人間の怖さが強調されるように再構築しています(それによってスティーブン・キングから猛批判を受けることにも繋がるのですが)。

キューブリックらしい完璧主義と演出がその他のホラーとは一線を画す格調高さ、芸術性を生み出しています。
『シャイニング』をオマージュした映画や他作品は数知れず。まさにホラー映画の名作と呼べる作品です。

魔女の宅急便

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『魔女の宅急便』は1987年に公開されたスタジオジブリのアニメ映画です。監督は宮崎駿、主演声優は高山みなみが務めています。

魔女として修行に旅立つキキの奮闘と成長を描いた作品です。

13歳になると親元を離れて1年間他の町で暮らさなければならないという、魔女のしきたりにしたがって、13歳のキキは愛猫のジジと故郷から他の町へ旅立ちます。

新しい町で親切なパン屋の夫婦に出会ったキキは自らの魔法の力を活かして、「魔女の宅急便」を始めます。いろんな人々との出会いや経験を通してキキの成長を描いた物語です。

原作は角野栄子の児童文学『魔女の特急便』。

映画化に当たっては「宅急便」がヤマト運輸の登録商標であったことから、真っ先にヤマト運輸にスポンサーしたという裏話もあります。

映画の内容は原作とは大きく設定を変えた部分も多いものの、『となりのトトロ』の3倍以上の興行収入を記録し、当時の日本のアニメ映画の最高記録を樹立しました。

ウォール街

『ウォール街』は1987年に公開された、オリバー・ストーン監督、チャーリー・シーン主演のドラマ映画。

1980年代の金融バブルのアメリカを描いた名作です。証券会社で働く若者、バドは成功への大きな野心を抱いており、そのために、ゴードン・ゲッコーに面会します。「強欲は善だ」と公言してはばからないゲッコーですが、バドはゲッコーに有益な情報を明かしたことでゲッコーの信頼を掴むことに成功しました。

ゲッコーに心酔していくバドですが、ゲッコーがバドの父が勤務する会社を買収しようとしたことをきっかけに、ゲッコーとバドは決裂します。

オリバー・ストーンが当時のアメリカの金融バブルに警鐘を鳴らす目的で制作した、社会派の作品ですが、本来悪役であるはずのマイケル・ダグラス演じるゲッコーのカリスマ性は高く、逆にゲッコーにあこがれて金融業界を目指す若者を多く生み出してしまったという逸話があります。

1980年代後半の時代を映した映画であると同時に、いつまでも色褪せない名作だと思います。

ザ・フライ

『ザ・フライ』は1986年に公開された、デヴィッド・クローネンバーグ監督、ジェフ・ゴールドブラム主演のSFホラー映画です。

科学者のセスは発明したマシンを使って自らを実験台にテレポーテーションの実験を行います。実験は成功したかのように見えましたが、マシンの中に一匹のハエが紛れ込んでいたことから、セスの心身は徐々に変貌を遂げていきます。

1958年に公開された、『ハエ男の恐怖』をリメイクした本作は特撮ならではのリアルかつグロテスクさ際立つ、トラウマものの作品に仕上がっています(かくいう私も子どもの頃にテレビで本作を観てトラウマを植え付けられた一人です)。

しかし、その悲劇的な哀しい結末はホラー映画という枠を超えて詩的な美しささえ感じさせます。それだけでこの作品は名作と呼ぶにふさわしい映画に昇華したと思います。おすすめの作品です。

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CINEMA OVERDRIVE

ロックミュージックに欠かせないエフェクター、OVERDRIVE。
それはクリーンな音に歪みを与え、それまでの音楽に新しい可能性をもたらした。
CINEMA OVERDRIVEもまた「個人的な評価」という歪みによって、映画の捉え方・楽しみ方を広げていきたい。