エイズ・HIVを扱ったおすすめ映画

フィラデルフィア

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ソニーピクチャーズエンタテインメント

『フィラデルフィア』は年に公開されたジョナサン・デミ監督、トム・ハンクス主演のドラマ映画です。

優秀な弁護士であったベケットはエイズに罹患している疑いからそれまで所属していた大手弁護士事務所を解雇されてしまいます。

当時はまだエイズに対する差別も大きかった時代。ベケットは何人もの弁護士に不当解雇の訴訟を共に戦ってくれるように頼みますが、皆ベケットとの関わりを避け、ベケットの頼みは断られ続けていました。

そしてベケットが向かった先はかつて自分が裁判で対決した弁護士のミラーの元でした。

ミラーもまた他の人同様、エイズへの差別とゲイへの嫌悪を持った人物であり、一度はベケットの依頼を断りますが、後日ベケットが社会から冷遇されている様を目の当たりにすると、ベケットに声をかけ、二人で訴訟を戦うことを決意します。

『羊たちの沈黙』でのバッファロー・ビルの描写がゲイへの偏見を助長するとの意見を受け、その声に答えるようにジョナサン・デミはこの映画を作り上げました。

エイズ患者が社会から受ける差別の数々と偏見。それらを取り上げながら、それでも諦めずに支え会うベケットの家族やミラーはまさにフィラデルフィアの別名でもある「兄弟愛の街」にふさわしく、心から感動できる、おすすめの作品のひとつです。

マイ・フレンド・フォーエバー

『マイ・フレンド・フォーエバー』は1995年に公開された ピーター・ホルトン監督、 ブラッド・レンフロ、ジョゼフ・マゼロ主演のドラマ映画です。

エリックの家のとなりに引っ越してきた少年、デクスター。彼は不治の病であるエイズを患っていました。

エリックの母はエリックにデクスターに関わらないように言いますが、エリック斗デクスターは親しい友人になっていきます。

ある時、ゴシップ誌にニューオリンズにエイズの特効薬があるとの記事を見つけた二人は、家族に内緒でニューオリンズへ向かいますが…。

こちらも涙溢れる感動作。『ジュラシック・パーク』でティム役を演じたジョゼフ・マゼロが幼いエイズ患者であるデクスターを演じています。

ダラス・バイヤーズクラブ

『ダラス・バイヤーズクラブ』は2013年に公開されたマシュー・マコノヒー主演のドラマ映画。

この映画もまたエイズへの差別が色濃かった時代を写し出しています。

何しろ主人公のロイ自身が「エイズはゲイの病気だ」と公言して憚らないのですから。もちろんロイが典型的な南部の男だというのもあるのでしょう。

ロイはテキサス州に住む電気工事業を生業にするロデオボーイ。生粋の女好きでもあった彼は、AIDSを「ホモの病気」と公言して憚りません。

そんなロイはある日自身がAIDSに感染していることを知ります。

絶望的になるロイでしたが、無認可の薬を患者に販売する「ダラス・バイヤーズクラブ」を創設します。

当初は余命30日と宣告されていたロンですが、その後8年も生き続けました。

この映画の舞台である1980年代はAIDSは今以上に恐怖の病気であり、「不治の病」「感染したら助からない」というイメージが強かった時代です。この映画はAIDSの物語であると同時に決して諦めず、不治の病に立ち向かったひとりの実在した男を描いています。

>CINEMA OVERDRIVE

CINEMA OVERDRIVE

ロックミュージックに欠かせないエフェクター、OVERDRIVE。
それはクリーンな音に歪みを与え、それまでの音楽に新しい可能性をもたらした。
CINEMA OVERDRIVEもまた「個人的な評価」という歪みによって、映画の捉え方・楽しみ方を広げていきたい。