兄弟・姉妹をテーマにしたおすすめ映画

今回は、家族をテーマにした映画の中でも、特に兄弟・姉妹をテーマにしたおすすめの映画を紹介していきます!

私の中のあなた

妹のために、難病の姉が下した決断とは?

『私の中のあなた』は2009年に公開されたニック・カサヴェテス監督、キャメロン・ディアス主演のドラマ映画です。

原作はジョディ・ピコーの『わたしのなかのあなた』。

白血病を患う姉のためにデザイナーベビーとして作られた妹のアナ。

幼い頃から度重なる移植に耐え続けたアナでしたが、ある日、とうとう両親に対して訴訟を起こします。そこに秘められたある想いとは―。

原作と映画でかなり展開の異なる作品ではありますが、映画版では姉のケイトの妹への願いがすべてのベースになっています。

難病に冒された娘を思う親の気持ちもわかりますが、姉が妹を思うその姉妹愛にも泣かされてしまう、そんな作品です。

ちなみに妹のアナを演じたのは『リトル・ミス・サンシャイン』のオリーブ役でも有名なアビゲイル・ブレスリンです。

処刑人

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ギャガ

法で裁けぬ悪人に正義を下す二人の兄弟

『処刑人』は1999年に公開されたトロイ・ダフィー監督、ショーン・パトリック・フラナリー、ノーマン・リーダス主演のバイオレンス・アクション映画です。

ロシアンマフィアをいさかいの末に殺してしまったマーフィー・マクマナスとコナー・マクマナスの兄弟は警察に自主しますが、二人は正当防衛が認められ無罪となります。

二人は拘置所で「法で裁けない悪人は殺しても構わない」との神の啓示を受けます。

警察署を出た二人は法で裁けない悪人を「処刑人」として次々に殺害していきます。

『マトリックス』以後の流れを汲むアクション映画ですが、デジタル的ではなく、カメラワークでアクションをスタイリッシュに魅せています。

90分程度の小ぶりな作品ですが、ウィレム・デフォーなどの名優が脇を固め(最もインパクトを残すのがデフォーでもあるのですが)、映画に品格を与えています。バイオレンス・アクション映画としておすすめの一本です。

ブラック・スキャンダル

ギャングと政治家。全く違う道を歩んだ兄弟の実話を描いた、衝撃の映画

『ブラック・スキャンダル』は2015年に公開されたスコット・クーパー監督、ジョニー・デップ主演のバイオレンス映画です。

アイルランド系のギャングであるホワイティ・バルジャーがFBIに他のギャングの情報提供を行い、自らの地位の保証を約束させたうえで好き放題に犯罪を犯していたという恐るべき実話を元にしています。また、バルジャーの弟であるビリー・バルジャーは兄とは対称的に政治家として活動しており、この三者の関係が映画の核ともなっています。

この映画で見るべきは、やはりホワイティ・バルジャーを演じたジョニー・デップの演技でしょう。いつキレるかわからないギャングのボスを表現したデップは常に映画に緊張感を生み出しています。静かな会話の中で突然起こる暴力描写は、例えるならば、それはまるで北野武のバイオレンス映画を観ているかのようでもありました。

アメリカの黒歴史を描いたとも言える映画です。

ゆれる

一つの事件が浮き彫りにする兄弟の本当の姿

『ゆれる』は2006年に公開された西川美和監督、オダギリジョー、香川照之主演のドラマ映画です。

東京でカメラマンとして自由奔放に生きる弟の猛と、田舎で家業を継ぎ、地味に暮らす冴えない兄の稔。

猛の帰省をきっかけに、二人の幼馴染である智恵子も誘って三人で渓流に向かうのですが、そこで智恵子と稔は一悶着あり、橋の上から智恵子が転落死してしまいます。

兄が犯した一つの事件を巡って、それまで表に出てこなかった、兄弟の本当の姿が明らかになっていきます。

今作の着想のきっかけは西川美和監督自身が見た夢といいますが、これだけの物語を作り上げられることには脱帽します。

俳優の演技力はもちろんですが、緻密な構成や、細やかかつ、実直な演出で、まさに邦画の最高峰とまで言っていい映画だと思います。おすすめの作品です。

バスケットケース

健常者の弟と、怪物の兄。元結合双生児の復讐ホラー映画

『バスケットケース』は1982年に公開されたフランク・ヘネンロッター監督、ケヴィン・ヴァン・ヘンテンリック主演のホラー映画です。

結合双生児として生まれた兄のベリアルと弟のデュアン。健康な体を持つデュアンに対し、兄のベリアルは奇形かつ凶暴な性格をしていました。

しかし、それでも兄を愛するデュアンと兄のベリアルは二人を無理やり分離して引き離した医者に復讐するために奇形の兄をバスケットケースに入れて旅をしていました。

しかし、弟のデュアンが女性と恋に落ちたことで、二人の関係は徐々に変わっていきます。

低予算でチープなクオリティの作品ながらも、そのテーマ性から各所で絶賛され、カルト的な人気を誇るホラー映画です。

となりのトトロ

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ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

もはや国民的アニメと言えるスタジオ・ジブリの代表作

『となりのトトロ』は1988年に公開された宮崎駿監督のアニメ映画。声の出演は日高のり子らが務めています。

もはや、説明不要の国民的アニメですね。兄弟・姉妹を描いた作品としては外すことができないだろうと思い、最後に加えてみました。

>CINEMA OVERDRIVE

CINEMA OVERDRIVE

ロックミュージックに欠かせないエフェクター、OVERDRIVE。
それはクリーンな音に歪みを与え、それまでの音楽に新しい可能性をもたらした。
CINEMA OVERDRIVEもまた「個人的な評価」という歪みによって、映画の捉え方・楽しみ方を広げていきたい。