不倫や浮気をテーマにしたおすすめ恋愛映画

キャロル

1950年代の同性愛を描いた、繊細で美しい作品

『キャロル』は2015年に公開された トッド・ヘインズ監督、ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ主演のドラマ映画。パトリシア・ハイスミスが1952年に刊行した『The Price of Salt』を原作にしています。

舞台は50年代のアメリカ。クリスマスシーズンのデパートで出会ったテレーズと人妻のキャロル。

二人の女性の恋愛を描いた作品です。

クリスマスシーズン、デパートのおもちゃ売り場で働く写真家志望のテレーズは子供へのプレゼントを買いに来た人妻、キャロルの接客をします。

キャロルがお店に置き忘れた手袋を届けたことから二人は親密になっていきますがー。

1950年代のアメリカは同性愛に対する風当たりも強く、同性愛は「治療すべき病気」と見なされており、そのために同性愛者は社会的にもさまざまな不利益を被ることになりました。

作中でもキャロルが夫との離婚協議の中で同性愛者であることを理由に子供の親権を剥奪されるというシーンがあります。

原作はパトリシア・ハイスミスが二出版した『歓びの種』

今作の監督であるトッド・ヘインズも自ら同性愛者であることを公表しています。それもあってか、この映画は例えようもない美しさと強さがあるように思います。

時代の流れに翻弄されながらも凛として輝き続ける愛の強さ。

ルイーズを演じたルーニー・マーラ、キャロルを演じたケイト・ブランシェットの二人の演技もとても素晴らしい作品。

おすすめの映画です。

マディソン郡の橋

恋愛映画の名作。生涯忘れられない4日間の恋

『マディソン郡の橋』は1995年に公開されたクリント・イーストウッド監督の恋愛映画。ロバート・ジェームズ・ウォラの同名小説の映画化になります。
主演はクリント・イーストウッドとメリル・ストリープ。

結婚15年目の主婦、フランチェスカは家族の世話に追われ刺激のない単調な毎日を送っていた。ある日夫のリチャードと子供たちがのために4日間家を空けることになりました。家を空けている間、に一人の初老の男性が立ち寄ります。彼の名はロバート・キンケイド。ナショナル・ジオグラフィックス社のカメラマンでした。

交友を深めるうちに深く愛し合うようになる二人でしたが、フランチェスカには家族を捨ててロバートと人生をともにするという決断をすることができません。

許されない愛は4日間の永遠の愛になりました。

今のご時世では不倫を正当化している!と叩かれそうではあるんですが、それでも素晴らしい映画であることに疑念の余地はないと思います。個人的にも恋愛映画のおすすめとしてこの映画は五本の指には入るでしょう。

メリル・ストリープは本作の演技によってアカデミー主演女優賞にノミネートされています。

ゴーン・ガール

妻の失踪と共に明らかになる夫婦の秘密を描いたサスペンス

『ゴーン・ガール』は2015年に公開されたデヴィッド・フィンチャー監督、ベン・アフレック主演のサスペンス映画。

エイミーとニックの夫婦は周囲からもおしどり夫婦としてみられる有名なカップルでしたが、結婚5年目の朝、突如エイミーが失踪します。

家にあったのは大量の結婚と、夫の不貞を告発するエイミーの日記。

二人が有名なカップルとあってマスコミもこの事件をセンセーショナルに報道します。当初は世間の同情を集めていたニックでしたが、彼の過去の浮気などが明るみになるにつれ、世間は「エイミーを殺したのはニックではないか?」と彼への疑惑を深めていきます。

これ以上はネタバレになるので言えませんが、やはりこうしたサスペンスやミステリーとデヴィッド・フィンチャーの相性は抜群です。

マッチ・ポイント

ウディ・アレン監督作。評価も高い異色のサスペンス映画

『マッチ・ポイント』は2005年に公開されたウディ・アレン監督、スカーレット・ヨハンソン主演のサスペンス映画です。コメディの印象の強いウディ・アレンですが、本作では一転してサスペンス色の強い映画となっています。

ウディ・アレンならではのヒネリの効いた脚本は今作でも健在。

ドエトエフスキーの小説『罪と罰』に影響されたストーリーですが、そこにはある意味で最も残酷な月末が待ち受けていました。

『アニー・ホール』や『マンハッタン』などの作品で特に評価の高いウディ・アレンですが、『マッチ・ポイント』もまた高く評価された作品になります。

アメリカン・ビューティー

サム・メンデスのデビュー作。アメリカの家庭の崩壊をシニカルに描く

『アメリカン・ビューティー』は1999年に公開されたサム・メンデス監督、ケヴィン・スペイシー主演のコメディ映画。

それまで演出家としてキャリアを築いてきたサム・メンデスは本作で映画監督としてデビュー。デビュー作にしてアカデミー賞作品賞をするなど、その才能は高く評価されています。

本作『アメリカン・ビューティー』では、娘の友達に恋した中年男をきっかけに一つの家庭が崩壊していく様を映し出しました。

>CINEMA OVERDRIVE

CINEMA OVERDRIVE

ロックミュージックに欠かせないエフェクター、OVERDRIVE。
それはクリーンな音に歪みを与え、それまでの音楽に新しい可能性をもたらした。
CINEMA OVERDRIVEもまた「個人的な評価」という歪みによって、映画の捉え方・楽しみ方を広げていきたい。