クリスマスに観たいおすすめ映画

年末が近づくと年の瀬とともにクリスマスの時期にもなります。クリスマス自体もともとはキリスト教の文化なので、邦画はもちろん洋画にもクリスマスがテーマとなった映画がたくさんあります。

今回はそんなクリスマス映画のおすすめ作品をご紹介!

恋愛映画からコメディ、アクションまで、クリスマス映画も幅広いジャンルにまたがっています。

ホリデイ

ホーム・エクスチェンジで始まる恋と人生

『ホリデイ』は2006年に公開されたナンシー・マイヤーズ監督、 キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット主演のラブコメ映画です。

日本ではあまり馴染みはないのですが、休暇中にお互いの家を交換する、「ホーム・エクスチェンジ」をテーマにした作品です。

彼氏に逃げられた、映画予告製作会社の経営者であるアマンダと、同じく恋人に振られた新聞社に勤めるコラムニストのアイリス。

顔も知らぬ二人ですが、サイトを利用して互いに家を交換することに。そこには思いがけない出会いが待っていました。

クリスマスの時期にぴったりのラブコメ映画。

脇を固めるジュード・ロウやジャック・ブラックも相まって心温まる作品に仕上がっています。

イケメンと美女たちの恋愛群像劇ではなく、ジャック・ブラックなどの決してイケメンではない男性も恋愛に絡んでくるのはちょっと和みますね。

恋愛映画としてもおすすめの一本です。

ちなみにケイト・ウィンスレット演じるアイリスとジャック・ブラック演じるマイルズがレンタルビデオ店を訪れるシーンでダスティン・ホフマンがカメオ出演しているのですが、これは本当にたまたま撮影現場にダスティン・ホフマンが通りかかったためだとか。

ラブ・アクチュアリー

様々な愛の形を描いた名作恋愛映画

『ラブ・アクチュアリー』は2003年に公開されたリチャード・カーティス監督によるラブコメ映画。9組のカップルの恋愛を描くグランドホテル形式の作品です。

出演者もヒュー・グラント、アラン・リックマン、エマ・トンプソン、コリン・ファース、リーアム・ニーソン、キーラ・ナイトレイ、ビル・ナイ、ローワン・アトキンソンなど豪華な面々が揃っています。

それぞれの恋愛模様は立場や性別も越えた多様性に満ちています。いまなお衰えない人気を誇る作品です。

グランドホテル形式の映画の中でも屈指の名作ではないでしょうか?

おすすめの作品です。

ホーム・アローン

説明不要のクリスマス定番コメディ映画

『ホーム・アローン』は1990年に公開された クリス・コロンバス監督、マコーレー・カルキン主演のコメディ映画。

もはや説明不要の定番の作品ですね。

大家族のマカリスター家は末っ子のケビンを忘れてパリ旅行に出掛けてしまいます。

前日に家族と喧嘩し、「家族なんて消えてしまえばいい」とお祈りしたケビンは大喜び。

しかし、その頃泥棒が誰もいなくなった(と思い込んでいる)ケビンの家を狙っていました。

泥棒たちの計画を知ったケビンは、ひとり家中にトラップを仕掛け、泥棒たちを待ち受けます。

ファミリー向けの作品ですが、泥棒たちもしっかりキャラが立っていてどこか憎めない愛嬌があります。

しっかり笑わせてくれて、最後はきちんと感動も忘れない、ホームコメディ映画の名作だと思います。

マコーレー・カルキンの大ブレイク作。

『ホーム・アローン』のヒットにより、1992年には同じくマコーレー・カルキン主演で『ホーム・アローン2』が公開されました。

笑って感動できるおすすめのファミリー向けコメディ映画ですね。

ジングル・オール・ザ・ウェイ

シュワルツェネッガーのコメディ・センスが炸裂

『ジングル・オール・ザ・ウェイ』は1996年に公開されたブライアン・レヴァント監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のコメディ映画。

一般的な評価はそう高くはない作品なのですが、それでもクリスマス映画と言うことで個人的に今作は外せません。

クリスマスは欧米では家族と過ごすのが一般的ですが、子供にとってはプレゼントもまた大きな楽しみのひとつでしょう。

『シングル・オール・ザ・ウェイ』ではシュワルツェネッガー演じる運動器具会社社長のハワードが子供への罪滅ぼしのためにクリスマスに子供に大人気のターボマンフィギュアをプレゼントすることを約束するも、当日までその事を忘れており、あらゆるおもちゃ屋を回って、なんとかしてターボマンフィギュアを手に入れようとします。

人気のおもちゃをプレゼントしてあげたいという親同士の争いはどんなに過激になったとしてもどこか温かい気持ちになれます。今ならネットでワンクリックで済んでしまうような事なのですが、ネットが普及していない時代だからこそ作ることができた映画とも言えそうです。

シュワルツェネッガーのアクションはもちろん、コメディ俳優としても抜群のセンスを持っていることを感じさせてくれる本作。

肉体派のアクション映画としてキャリアを築いた俳優はシルヴェスター・スタローンやブルース・ウィリスもそうかもしれませんが、コメディ俳優としても成功した例は希有だと思います。シュワルツェネッガーは『ジュニア』などコメディに振り切った作品でもその才能を発揮していますが、今作はコメディ映画ながら最後にはしっかりアクションヒーローとしてのシュワルツェネッガーも堪能できます。

今作のキャッチコピーは「どうする!シュワ!」

クリスマスの前に観ておきたい、おすすめの作品です。

グレムリン

ルールの大切さを教える、寓話的な作品

『グレムリン』は1984年に公開されたジョー・ダンテ監督、ザック・ギャリガン主演のSF映画です。

発明家のランダル・ペルツァーが息子へのクリスマスプレゼントにとチャイナタウンで購入した不思議な生き物、モグワイ。

モグワイの飼育には3つのルールがあり、

・光に当ててはいけない。
・水をかけたり、濡らしてはいけない。
・真夜中(12時過ぎ)に食べ物を与えてはいけない。

という決まりがあります。

息子のビリーはプレゼントされたモグワイにギスモと名付け育てていきますが、偶然も相まって3つの約束は一つずつ破られていきます。

約束を破ってしまったことからギズモは凶悪なグレムリンへと変化してしまいます。

このグレムリンが大暴れし、車椅子のおばあさんまで殺してしまうというブラックコメディのような作品なのですが、一方では「約束を守らないとどうなるか」を教える寓話のような一面もあり、そういった意味ではメッセージ性の強い作品とも言えます。

グレムリンは当時日米摩擦で敵対関係にあった日本人をイメージしたものといううわさが流れましたが、まぁこれは単なるうわさだったようですね。

キャロル

実力派女優の共演!絶対おすすめの名作

『キャロル』は2015年に公開された トッド・ヘインズ監督、ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ主演のドラマ映画。パトリシア・ハイスミスが1952年に敢行した『The Price of Salt』を原作にしています。

同性愛が病気として扱われていた50年代のアメリカを舞台に、カメラマンを目指す若い女性、テレーズと人妻であるキャロルの恋を描いています。

クリスマス映画かと言われると微妙ではあるのですが、二人の出会いはクリスマス時期のデパートだったことから今回選んでみました。全体的に少し子供っぽかったり、コメディやラブコメっぽい作品のセレクトが多かったので、少し大人向けのそれでいて繊細な作品として『キャロル』はセレクトしました。

おすすめのポイントとしては、まずは今の時代のLGBTにもつながる、「自分らしさ」を生きる難しさと大切さが描かれていること。原作者のパトリシア・ハイスミス、そして監督のトッド・ヘインズも同性愛者です。今のジェンダーの諸問題と絡めてこの二人のレズビアンという当時としてはタブーだった問題を重ねて観るというのが一つのポイントです。そしてもう一つはルーニー・マーラ、ケイト・ブランシェットの圧倒的な演技力。

まずは今作を何も考えずに堪能してほしいと思います。そこでこそ、作品の持つテーマや俳優の演技力など、この映画の持つ力の強さが浮き彫りになると思います。とても繊細に、そして丁寧に作られた作品。クリスマスと言わずにおすすめの映画です。

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス

created by Rinker
ウォルト ディズニー スタジオ シ

クリスマス前に観たい!定番アニメ映画

クリスマスにぴったりのアニメ映画といえば、今作を置いて他にあるでしょうか?

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』は1993年に公開されたヘンリー・セリック監督のアニメーション映画。原案と製作はティム・バートンが務めています。

ハロウィン・タウンのジャックは毎年同じことの繰り返しで代り映えのしないハロウィンに飽き飽きしていました。あるときジャックはクリスマスタウンの光景を見て大感激。自分たちの手で自分たちなりのクリスマスを作り上げようとするのですが・・・。

監督こそティム・バートンではないのですが、しかしこのダークファンタジーな雰囲気はまさにティム・バートンの作品そのものと言ってもいいと思います。

ティム・バートンは本作の制作とともに原案も務めていますが、やはりティム・バートンの他の作品同様、「一般的な世界に受け入れられない孤独」が本作でも描かれています。

まさにクリスマスにぴったりの作品。大人から子供まで楽しめるクリスマス映画の見本みたいな作品ですね(ややブラック・コメディ気味でもありますが)。

素晴らしき哉、人生!

created by Rinker
アイ ヴィー シー

クリスマスの大定番!映画史に残る名作

『素晴らしさ哉、人生!』は1946年に公開されたフランク・キャプラ監督、ジェームズ・ステュアート主演のファンタジードラマ映画。

公開当時、興行的には惨敗し、一説にはこの失敗によってキャプラは自信を消失したとも言われています。(事実、この作品以降、監督作は激減します。)

今では不朽の名作映画の一つと言ってもいい作品だと思います。

クリスマスイブのある日、不動産経営者のジョージ・ベイリーは負債を支払うことができず、自殺しようとします。

その様子を見ていた二級天使のクレランスはジョージのそれまでの人生をさかのぼってみます。そしていよいよ自殺しようとするジョージの前にクレランスは老人の姿で現われ、「ジョージのいない世界」を見せるのでした。

自分がいない世界がどんなに暗い世界になっていたか、自分がこの世に存在することの意味を改めて理解したジョージは自殺をやめて家族の元へ帰ります。

アメリカでは本作はクリスマス映画の定番であると同時に、不朽の名作として人気ランキングやおすすめランキング、名作ランキングには必ず上位にランクインされるといってもいい、映画史に残る傑作になりました。

ハートフルであたたかな気持ちになれる時代を越えておすすめの作品です。

ダイ・ハード

アクション映画を変えたブルース・ウィリスのブレイク作

『ダイ・ハード』は1988年に公開されたアクション映画。監督はジョン・マクティアナン、主演はブルース・ウィリスが務めています。

妻の付き添いでにきたニューヨーク市警のジョン・マクレーンは成り行きで単身ナカトミ・ビルを占拠したテロ・グループと対峙することに。

今作はそれまでの好戦的でマッチョで、無敵の男が活躍するアクション映画の作品とは異なり、嫌々ながらも頭脳を駆使して普通の男が敵と戦うアクション映画となり、後の映画にも大きな影響を与えています。やはり今観てもものすごく面白い、おすすめの作品です。

ちなみに「『ダイ・ハード』はクリスマス映画か?」という話題もありますが、観終わった後の多幸感は正にクリスマス映画と呼ぶにふさわしい作品だと思います。

>CINEMA OVERDRIVE

CINEMA OVERDRIVE

ロックミュージックに欠かせないエフェクター、OVERDRIVE。
それはクリーンな音に歪みを与え、それまでの音楽に新しい可能性をもたらした。
CINEMA OVERDRIVEもまた「個人的な評価」という歪みによって、映画の捉え方・楽しみ方を広げていきたい。