グッド・ライ ~いちばん優しい嘘~
『グッド・ライ~いちばん優しい嘘~』は2014年に公開されたフィリップ・ファラルドー監督、リース・ウィザースプーン主演のドラマ映画です。
本作はスーダンの内戦によって難民となった少年たち(ロストボーイズ)をテーマにしています。
主演のマメール、ジェレマイア、ポールを演じた、アーノルド・オーチェン、ゲール・ドゥエイニー、エマニュエル・ジャルの三人はいずれも本当のロスト・ボーイズたち。
1983年、第二次スーダン内戦が勃発し両親と故郷を失い長兄のテオをチーフとした、マメールジェレマイア、ポール、アビタル等の兄弟は、安全だと言われる隣国ケニアへ逃れるため、1000キロ以上にも及ぶ道を歩き続ける
それから10数年後の2000年、彼らに転機が訪れる。内戦によって両親や家も失った3600人のスーダン人の若者を、アメリカとスーダンが協力して全米各地に移住させる計画が実行に移されることになったのだ。
なんという危険な旅だ。
そんな折、長兄のテオをチーフとしたマメール、ポール、アビタル等の兄弟は、残虐な兵士たちと遭遇すると知って、その集団から離れて別行動をとる。
しかし、休憩している時にマメールが兵士に見付かり、兵士から「出てこい」と脅かされて出て行ったのは、兄のテオだった。
で、テオは自分一人しかいないと装って連れ去られてしまうのだったが、兄のお陰で救われたマメール等兄弟は、テオの身柄を心配しつつも只管ケニアを目指して歩き続けるのだった。
その距離は、実に1000キロ以上にも及んだのだった。
で、本作はネタバレ厳禁なので、タイトルの『THE GOOD LIE(グッド・ライ〜いちばん優しい嘘〜)』は、このテオの連れ去られた事件が関与しているとだけ言っておこう。
で、2000年になり、マメール、ポール、ジェレマイア、アビタル(妹)の兄弟はアメリカの支援団体に引き取られるのだが、思わぬ試練が待ち受けていたのだった。
女の子のアビタルだけは一般家庭にホームステイするルールになっていたので、男3人は同じ住居で共同生活を過ごせても、アビタルだけは彼らと離れ離れになっての生活になってしまったのだった。
生死の境を共に潜り抜け、十数年も一緒に暮らしてきた兄弟の、文字通りの身を切られるほど心痛に目頭が熱くなってしまった。
スーダンという普段あまり気に留めない地域での悲劇はもちろんのこと、ロストボーイズの彼らから見たアメリカという資本主義社会の矛盾や生きづらさには私たちも気づかされる部分があります。
一つの映画としても非常に感動的な話なので、ぜひ観てほしい作品です。
ブラッド・ダイヤモンド
『ブラッド・ダイヤンド』は2006年に公開されたエドワード・ズウィック監督、 レオナルド・ディカプリオ主演のサスペンス映画です。
紛争の資金源となる、いわゆる「紛争ダイヤモンド」をテーマにした作品です。
舞台は西アフリカのシエラレオネ。
ブラックホーク・ダウン
『ブラックホーク・ダウン』は2001年に公開されたリドリー・スコット監督、ジョシュ・ハートネット主演のアクション映画です。
1993年に起きた「モガディシュの戦闘」をテーマにしています。
モガディシュの戦闘とは
この事件、当初の目的はとしたもので30分程度で終わるだろうと考えられていました。しかし、実際にはこの失敗により、アメリカは他国の武力紛争への介入に躊躇するようになったと言われています。
この映画は同時多発テロの直後となる2002
ホテル・ルワンダ
『ホテル・ルワンダ』は2004年に公開されたテリー・ジョージ監督、ドン・チードルとソフィー・オコネドー主演のドラマ映画です。
1994年に起きたルワンダ虐殺をテーマにした作品です。の間でが起こり、が犠牲になりましたが、国際社会はこの大虐殺に関して積極的に介入しようとはしませんでした(その裏には『ブラックホーク・ダウン』で取り上げられた「モガディシュの戦闘」の失敗があったことから他国への介入に慎重になったという意見があります)。
『シビル・ウォー アメリカ最後の日』
『シビル・ウォー アメリカ最後の日』は2024年に公開されたアレックス・ガーランド監督、キルスティン・ダンスト主演の戦争映画。アメリカが内戦になったら?という設定の作品です。