実話をもとにしたおすすめ犯罪映画

今回は実話を元にした犯罪映画を紹介します。ほぼアメリカですが、流石は犯罪大国というべきか…。

ブロウ

created by Rinker
ワーナーホームビデオ

ジョニー・デップ扮する伝説のドラッグ・ディーラーの半生

『ブロウ』は2001年に公開されたテッド・デミ監督、ジョニー・デップ主演の犯罪映画です。

70年代から80年代にかけて活躍したドラッグ・ディーラーであるジョージ・ユングの半生を描いています。

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

若き天才詐欺師の波乱万丈の半生

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は2002年に公開されたスティーヴン・スピルバーグ、レオナルド・ディカプリオ主演のドラマ映画です。

若くして天才的な詐欺師となったフランク・アバグネイルの前半生を描いています。

不自由なく育てられてきたフランクは、の時に父親の事業の失敗により両親の離婚を経験します。

フランクは一人で生きていくために詐欺に手を染め、社会的地位の高い職業に成り済ましていきます。

FBI捜査官のカール・ハンラティは詐欺事件の犯人がまだ若者であることを突き止めると、カールとフランクの間には奇妙な絆が生まれていきます。

タイトルの『キャッチ・ミー、イフ・ユー・キャン』とは日本語で「鬼さん、こちら」の意味があります。

ちなみにカールは実在の人物ではなく、フランクを追いかけた複数の捜査官をモデルにした人物だそう。

パブリック・エネミーズ

公共の敵No.1と呼ばれた伝説のギャングとは

『パブリック・エネミーズ』は2009年に公開されたマイケル・マン監督、ジョニー・デップ主演の伝記映画。

禁酒法時代のアメリカで民衆からの人気を集めた銀行強盗、ジョン・デリンジャーの全盛期と最期を描いています。

タイトルの『パブリック・エネミー』とは「公共の敵No.1」の意味で、当時はデリンジャーを指す言葉でもありました。

そんなジョン・デリンジャーをジョニー・デップが、彼を追い詰めるFBI捜査官をクリスチャン・ベールが演じています。

デリンジャーの痛快さと洒落た生き方と対称的な実直にデリンジャーを追い詰めていく二人のドラマ。

アメリカの歴史の1ページを刻んだ映画ではないでしょうか。

ブラック・スキャンダル

兄はギャング、弟は政治家。嘘のような本当のスキャンダル

『ブラック・スキャンダル』は2015年に公開されたスコット・クーパー監督、ジョニー・デップ主演の犯罪映画。

30年に渡りFBIに情報提供をしつづけ、自らの勢力を拡大させていった実在のギャング、ホワイティ・バルジャーを取り上げた作品です。

警察への取引がご法度とされるギャング社会において、30年以上にわたりFBIに情報提供をし続け、その見返りとして犯罪行為を黙認されていたホワイティ・バルジャー。バルジャーの弟も有力な政治家であったことから、このスキャンダルは長年露呈せずに当時者間の秘密となっていました。

この映画においてはやはり暴力描写がその特徴だと思います。

まるで北野武映画のような唐突にして冷酷な暴力描写は今作のリアリズムを引き上げることに成功していると思います。

運び屋

イーストウッドがレオ・シャープの実話を映画化

『運び屋』は2019年に公開されたクリント・イーストウッド監督・主演のドラマ映画です。

元園芸家で麻薬の運び屋として活躍したレオ・シャープの実話を元にした作品です。

イーストウッド演じるアール・ストーンは園芸家として成功した過去を持ちながら、いまでは仕事もうまくいかず、頑固な性格から家族とも疎遠になっていました。そんなストーンはふとしたことがきっかけで麻薬の運び屋を引き受けてしまいます。

警察も運び屋を追いますが、まさか80代の老人が麻薬の運び屋とは思いもしません。

ストーンは奇跡的に捜査の目をかいくぐりながら仕事を続けますが、それでも着々と警察の手はストーンに伸びてきていました。

クリント・イーストウッドが演じるのは孤独な老人の役が多いのですが、イーストウッド自身の心境とも重なる部分があるのでしょうか。90歳近くなっても現役の映画監督であり続けられる人は決して多くありません。年齢が全てではないですが、しかしその年齢の人がどのような映画を撮るのか、何をフィルムに焼き付けるのかは非常に興味深いです。

ザ・ウォーク

ザ・ウォーク
created by Rinker

無許可でワールド・トレード・センターを綱渡り!驚くべき実話を映画化

犯罪映画と言えるかは微妙ですが、今作の主人公が行ったことは犯罪行為でもあり、逮捕もされているのでここでは一応犯罪映画に分類します。

『ザ・ウォーク』は2016年に公開されたロバート・ゼメキス監督、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット主演の伝記映画です。

フランスの大道芸人、フィリップ・プティが1974年に行った、ワールドトレードセンターの2つのビルの間の綱渡りへの挑戦を描いています。

まぁ犯罪映画かと言われると99.9%の人は否定すると思いますが、最終的にプティは逮捕されるので(そりゃそうだ、無許可でワールドトレードセンター間を綱渡りしてるんだから)、犯罪映画と言えなくもないかなと思って選んでみました。

やっぱり少しカテゴリーを逸脱していたとしてもおすすめしたくなるくらい、本当に面白い作品です。

ゾディアック

全米を震撼させた、今なお未解決の連続殺人事件

次は未解決事件です。

『ゾディアック』は2007年に公開されたデヴィッド・フィンチャー、ジェイク・ギレンホール主演のドラマ映画。

1968年から1974年までサンフランシスコ市内で発生した連続殺人事件を追う人々を描いた作品です。

この事件の犯人は、犯行後に警察やマスコミに多量の犯行声明文を送りつけた、いわゆる「劇場型犯罪」を行っていました。その中で自らをゾディアックと名乗ったことから、この事件はゾディアック事件と呼ばれています。

今作で描かれるのは事件そのものよりも、事件を追う者が、事件にのめり込んで人生が変わっていってしまうところ。

クヒオ大佐

こんなプロフィールに騙される?実在した結婚詐欺師を描いたコメディ

次は日本から信じられないような詐欺事件を描いた作品を紹介します。

『クヒオ大佐』は2003年に公開された主演は堺雅人が務めています。

このクヒオ大佐というのは結婚詐欺を働いた男が自称していた名前です。

名前だけでなく、自称していたその経歴も凄いもので、「アメリカ空軍パイロットでカメハメハ大王やエリザベス女王の親類」と自らの出自を語り、東大卒業、ベトナム戦争では特殊部隊のパイロットとして活躍など、言う方も言う方だが、騙される方も騙される方と思わずにはいられないプロフィールになっています。

キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン

ディカプリオとデ・ニーロの共演!アメリカの闇を描く問題作

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』は2023年に公開されたマーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロ主演の犯罪映画。

1920年代のアメリカで実際にあった先住民族であるオセージ族への連続殺人事件を描いています。

オセージ族は、彼らの住む土地で石油が採掘されたことから、アメリカで最もリッチな民族になりました。

オセージ族の土地には多くの石油採掘業者やそこで職を得ようとする人々が集まってきましたが、その中にはオセージ族を利用して自らも富を得ようとする白人たちもいました。

その中のひとりがウィリアム・ヘイルです。ヘイルはその土地の名士であり、オセージ族とも親密な関係を築いていましたが、その裏では金のために恐るべき計画を実行していました。

>CINEMA OVERDRIVE

CINEMA OVERDRIVE

ロックミュージックに欠かせないエフェクター、OVERDRIVE。
それはクリーンな音に歪みを与え、それまでの音楽に新しい可能性をもたらした。
CINEMA OVERDRIVEもまた「個人的な評価」という歪みによって、映画の捉え方・楽しみ方を広げていきたい。