今回おすすめ映画として紹介するのは、SF映画の中でも「ハードSF」と呼ばれるジャンルの作品です。
SF映画はなんとなくイメージがつくけれども、ハードSFは耳馴染みのない方も多いかと思います。
ハードSFとは
今回はそんなハードSFのおすすめ映画を紹介していきます。
メッセージ
異星人からのメッセージの意味に気づいた時、世界の歴史は変わる
『メッセージ』は2016年に公開されたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、エイミー・アダムス主演のSF映画です。原作はテッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」。
宇宙人との地球人との接触をテーマにしていますが、そこで描かれるのは時間と運命について。
今作で描かれる宇宙人には前後や時間の概念がありません。言語学者のエミリーは彼らの文字を知るにつれて、次第に未来が予知できるようになっていきます。
そしてエミリーは娘が生まれること、けれど若くして亡くなってしまう未来まで知るようになります。
この作品はいわゆる予定説についての映画なのですね。予定説とは人生のなかで起こることはあらかじめすべて決まっているとする考え方のこと。
ただのSFだけでなく、人生に対しての深い示唆を与えてくれる作品です。
インターステラー
人類を救うために宇宙へ向かった父と娘の約束
『インターステラー』は2014年に公開されたクリストファー・ノーラン監督、マシュー・マコノヒー主演のSF映画です。
異常気象によって農作物が育たなくなった近未来。
元宇宙飛行士のクーパーは自宅の本棚から本が勝手に落ちる現象を何者かのメッセージではないか、と考えるようになりました。そのメッセージをたどって、クーパーと娘のマーフィーは解散したと思われていたNASAの極秘施設にたどり着きます。
しかし、二人は施設を知ったことで身柄を拘束されてしまいます。そこでクーパーが聞かされたのはNASAが別の銀河に人類が移住できないか考えており、そのために居住可能な惑星を探しているとのことでした。すでに3名の宇宙飛行士がそれぞれ3つの惑星を調査中であり、クーパーは他の宇宙飛行士とともにそれらの惑星を調査してほしいとの任務を打診されます。
そして、クーパーは人類を救うためにその計画(ラザロ計画)に参加します。しかし、娘のマーフィーは父と二度と会えなくなるかもしれないその計画に父が参加することに反対します。
地球での時間の進みかたと宇宙での時間の進みかたのズレによって、二人の年齢は大きく逆転します。
『インターステラー』はそんな残酷な時間の流れのすれ違いと親子の愛情を描いた作品です。
クリストファー・ノーラン映画の魅力でもある緻密に構成された脚本はここに来てひとつの頂点を極めたと言えるのではないでしょうか?
少し難解ではあるけれども、おすすめの作品です。
ゼロ・グラビティ
圧倒的な映像で描く、宇宙空間の迫力に脱帽
『ゼロ・グラビティ』は2013年に公開されたアルフォンソ・キュアロン監督、サンドラ・ブロック主演のSF映画です。
スペースミッションの途中、宇宙ゴミの飛来によって、任務についていた宇宙飛行士の多くが犠牲になります。唯一生き残ったマットとライアンは、自力で地球へ帰還しようとします。
なんといっても宇宙空間の無重力状態をものすごくリアルに再現した映像は必見です。
僕はレンタルになってから観たのですが、なぜ映画館で観なかったのかと凄く後悔しました。