LGBTを描いたおすすめ名作映画

今回はLGBTをテーマにしたおすすめ映画を紹介します。今はこうした性的マイノリティの人々もだんだん社会に認められやすくなっているのかなと感じます。

きっかけはまたこの数年、世界規模でみても同性愛の婚姻の合法化が進んでおり、

キャロル

パトリシア・ハイスミスの原作を映画化。同性愛が許されなかった時代の苦しみ

『キャロル』は2015年に公開された トッド・ヘインズ監督、ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ主演のドラマ映画。パトリシア・ハイスミスが1952年に敢行した『The Price of Salt』を原作にしています。

舞台は50年代のアメリカ。クリスマスシーズンのデパートで出会ったテレーズと人妻のキャロル。キャロルはその頃、

二人の女性の恋愛を描いた作品です。

1950年代のアメリカは同性愛に対する風当たりも強く、同性愛は「治療すべき病気」と見なされており、そのために同性愛者は社会的にもさまざまな不利益を被ることになりました。

原作者のパトリシア・ハイスミスも、クレア・モーガンという偽名で『The Price of Salt』を出版しており、自らがその作者だと明かしたのは出版してからなんと38年後のことでした。

『キャロル』ではそんな厳しい議題の中で同性愛者の二人が愛をどう育むかが描かれます。それは自分らしく生きることをどう貫くのかということでもあります。

ルーニー・マーラとケイト・ブランシェットの繊細な演技が光る一本です。

ムーンライト

世界的に高い評価を得た、マイノリティの黒人を描いた意欲作

『ムーンライト』は2016年に公開されたバリー・ジェンキンス監督、トレヴァンテ・ローズ、アンドレ・ホランド、ジャネール・モネイ出演のドラマ映画です。原案はタレル・アルヴィン・マクレイニーの “In Moonlight Black Boys Look Blue” です。

ドラッグ中毒の母親の元で暮らしている少年、シャロン。シャロンに父はいませんでしたが、ドラッグの売人であるホアンがシャロンにとって父親代わりの存在でもありました。

シャロンは学校でも同級生にいじめられていました。そんなシャロンの唯一の理解者は同級生のケビンでした。

シャロンはケビンへ想いを寄せますが、シャロンはいじめっ子に反撃し、学校を退学します。

201年のアカデミー作品賞で『ラ・ラ・ランド』を破り受賞を果たした今作。キャストの中にほとんど白人が登場せず、ほぼ黒人のみという画期的な作品でもありました。

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

性転換したロック・スターが恋人を追いかける人気のロックミュージカル

『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』は2001年に公開されたジョン・キャメロン・ミッチェル監督・主演のミュージカル映画です。

ロック・シンガーのヘドウィグ。彼女は東ドイツに男性として生まれてきましたが、あるときアメリカ軍人のルーサーと恋に落ちます。ヘドウィグはルーサーとともにアメリカにわたれるように性転換手術を受けますが、その際にミスで股間に1インチのモノ(アングリーインチ)が残ってしまいました。

アメリカに渡ったヘドウィグでしたが、最初の結婚記念日にルーサーはヘドウィグの元を去ります。

ヘドウィグは次にトミーという若者と恋をしますが、トミーはヘドウィグの「アングリーインチ」を知ると彼女の元を去ってしまいます。

その後、トミーはヘドウィクの曲を盗み、ロックスターとして成功します。

ヘドウィクはトミーの後を追い、自らもロックバンド「ヘドウィク・アンド・アングリーインチ」を率いて全米を演奏して回ります。

ボヘミアン・ラプソディ

両性愛者としてのフレディ・マーキュリーにまで踏み込んだ、大ヒット映画

『ボヘミアン・ラプソディ』は2018年に公開された ブライアン・シンガー監督、ラミ・マレック主演のドラマ映画です。

ロック・バンドのクイーンのフロントマンであるフレディ・マーキュリーの半生を描いた自伝的な映画です。

そこにはロックボーカリストとして頭角を表していくミュージシャンとしてのフレディだけでなく、バイセクシャルや繰り返される乱交パーティーなど、プライベートのフレディの姿も描かれています。

>CINEMA OVERDRIVE

CINEMA OVERDRIVE

ロックミュージックに欠かせないエフェクター、OVERDRIVE。
それはクリーンな音に歪みを与え、それまでの音楽に新しい可能性をもたらした。
CINEMA OVERDRIVEもまた「個人的な評価」という歪みによって、映画の捉え方・楽しみ方を広げていきたい。