ゴジラ映画を始めとして日本のお家芸とも言えるのが怪獣映画。最近ではハリウッドもゴジラやキングギドラなど様々な怪獣をモンスターバースとして映画の中に登場させるようになりました。
また、日本の怪獣映画のリメイクだけではなく、オリジナルの怪獣映画まで制作され、怪獣好きとしては嬉しいばかり。
今回はそんなおすすめの怪獣映画を紹介していきます!
パシフィック・リム
やはり最初に『パシフィック・リム』は外せません。
『パシフィック・リム』は2013年に公開されたギレルモ・デル・トロ監督、チャーリー・ハナム主演のSFアクション映画です。
幼い頃からゴジラやウルトラマンに代表される日本の特撮映画を観て育ったというデル・トロ監督らしく、今作にはそういった特撮映画・怪獣映画へのリスペクトが随所に盛り込まれています。
その一端として、劇中に登場するモンスターは全て「kaiju(怪獣)」と総称されています。
今やB級映画くらいでしかモンスターは見かけなくなってしまいましたが、それでも大作としてこういうモンスター映画がとれるのはデル・トロの才能と知識・アイデアの賜物ではないでしょうか。
エンターテインメントとしても素晴らしい出来映えの今作。ハリウッドのスケール感はそのままに良質な怪獣映画を楽しむことができます。
シェイプ・オブ・ウォーター
『シェイプ・オブ・ウォーター』は2017年に公開されたギレルモ・デル・トロ監督、サリー・ホーキンス主演のSF映画です。
東西冷戦真っ只中の1962年のアメリカを舞台に、半魚人と中年女性の恋を描いています。
ここでもギレルモ・デル・トロ監督らしいモンスターへの愛情が溢れだしています。
幼い頃に半魚人の映画を観て、半魚人が人間に倒される結末に悲しみ、半魚人に深く同情したというデル・トロ監督。
デル・トロ監督は自身の映画を通じて半魚人に幸せな結末を贈りたかったと述べています。
その言葉通りに二人には素敵な結末の映画なのですが、この映画はマイノリティへ対する賛美とも呼べる作品だと思います。というのも捕らえられた半魚人の逃亡に手を貸すのはサリーの他に同性愛者の男性と黒人の女性など、当時の社会では抑圧される立場の人々ばかり。彼らが協力し合って半魚人の救出に立ち上がる姿にもデル・トロのマイノリティーへの賛美と暖かな眼差しが感じられます。
幼い頃からゴジラやウルトラマンなど、日本の特撮映画に親しんできた監督。
その愛情は今作『シェイプ・オブ・ウォーター』で結実しています。
としてもおすすめの一本です。
シンクロナイズドモンスター
『シンクロナイズドモンスター』は2016年に公開されたナチョ・ビガロンド監督、アン・ハサウェイ主演のSF映画です。
自分の書いたネット記事が炎上してしまい、アルコール依存症を患った上、恋人にも振られてしまったグロリアは田舎にもどって生活をやり直そうと試みます。
幸いにも田舎には子供時代の友人であるオスカーがおり、彼のバーで働くことになったのですが、アルコール依存症はますます悪化。
そんなときに公園の砂場に足を踏み入れたグロリアですが、時を同じくして韓国のソウルに謎の巨大モンスターが出現。
グロリアはモンスターが自分と同じ動きをしていることに気づきます。
自分の内面が怪物という形で現実世界に登場するのは古典的なSF映画の時代からの一つのパターンとも言えるでしょう。