今回紹介するのはオカルトホラー映画。オカルトというのは元々「隠された知」を意味するラテン語が元になっており、現代では「超自然的なもの」「神秘的なもの」という意味があります。オカルトホラーとはホラー映画の中でも幽霊ではなく、魔女や悪魔憑き、超能力などを扱ったものになります。
今回はそんなおすすめのオカルトホラー映画を紹介します。
エクソシスト
オカルトホラーの代表作!多くの映画に影響を与えたホラー映画の傑作
『エクソシスト』は1973年に公開されたウィリアム・フリードキン監督、リンダ・ブレア主演のホラー映画です。
オカルトホラーという枠組みに留まらず、ホラー映画そのものの中でも名作ではないでしょうか。
もはや説明不要なほどの有名なホラー映画でもあります。
年にディレクターズ・カットが公開された時にはリーガンのスパイダー・ウォークが話題になりました。
タイトルの通り、悪魔つきをテーマにしていますが、作品の序盤でリーガンがまずは病院で診てもらうなどの段階を踏んでいるので、その分作品にある意味でのリアリティもあるように感じます。
ちなみに余談ですが、緊張感を高めるために監督のウィリアム・フリードキンは撮影現場にショットガンを持参していたのだそう。
サスペリア
イタリアン・ホラーの名作。バレエスクールに隠された秘密とは?
『サスペリア』は1977年に公開されたダリオ・アルジェント監督、ジェシカ・ハーバー主演のホラー映画です。
ニューヨークからドイツの名門バレエスクールに留学することになったスージーですが、そのバレエスクールの館では不可思議な事件や死亡事故が多発していました。スージーは意を決して謎を解明しようとしますが、そこで彼女が知ったのは、スクールに関する衝撃の事実でした。
『サスペリア』は空港からバレエスクールに向かうタクシーのなかで一瞬人の顔が映るシーンでも有名ですね。
夏の恐怖系のテレビ番組などでは心霊動画の実例として『サスペリア』のこのシーンの紹介は定番でもありました。
実際は監督のダリオ・アルジェントによる意図的な演出だそうです。
本作は「けっして一人では見ないで下さい」のキャッチコピーで日本でも大ヒットを記録。イタリアを代表するホラー映画です。
ブレア・ウィッチ・プロジェクト
世界中で大ヒットを記録したモキュメンタリー・ホラー!
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』は1999年に公開されたホラー映画です。監督はダニエル・マイリックとエドゥアルド・サンチェス。主演はヘザー・ドナヒューが務めています。
魔女伝説を確かめに魔女のいるという森へ出掛けた若者3名を描いた作品です。
フェイク・ドキュメンタリーの手法に加え、あらゆるメディアを駆使して映画を盛り上げるという手法が相まって大ヒットを記録しました。
ストーリーは魔女伝説を探検しにいった若者たちが行方不明になるというもの。
物語の核心には触れずにただただ煽りまくるスタイルで超低予算で作られた映画ですが世界中で売れまくった作品です。
超低予算の6万ドル(600万円程度)で製作されながらも、全米興行収入1億4000万ドル、全世界興行収入2億4050万ドル(約255億円)と、制作費の4000倍を売り上げた今作。
そのあまりの成功ぶりは「製作費と興行収入の差が最も大きい映画」としてギネスブックに掲載されたほどでした。
チャイルド・プレイ
殺人犯の魂が乗り移った人形を描いたホラー映画
『チャイルド・プレイ』は1988年に公開されたホラー映画です。監督はトム・ホランド、主演はキャサリン・ヒックスが務めています。
「グッドガイ人形」に乗り移ったシリアルキラーのチャッキーが生身の体を乗っ取ろうと持ち主のアンディを殺そうとするストーリーです。
2作の続編が作られるヒット作となり、2019年にはリメイク映画も作られています。
このオリジナル版はホラーとは言え、残酷描写もあまりないので、ホラー初心者にもおすすめの作品となっています。
キャリー
青春ホラーの代名詞。今も色褪せない名作ホラー映画
『キャリー』は1976年に公開されたホラー映画です。監督はブライアン・デ・パルマ、主演はシシー・スペイセクが務めています。
原作はスティーヴン・キングの同名小説。
宗教的に厳格な母のもと育てられた内気な少女キャリーはいつもクラスメイトからいじめを受けていました。
ある日、プールの時間に初潮を迎えたキャリーはそれが何かわからずパニックを起こします。クラスメイトはそんなキャリーをからかい、生理用品を投げつけ囃し立てます。
この件が担任の先生の耳に入り、キャリーをいじめたクラスメイト達はになりますが、その裏で彼らは恐ろしい計画を立てていました。
今作で主人公のキャリーを演じたシシー・スペイセクはアカデミー賞主演女優賞にもノミネートされています。
青春ホラーの代表的な作品である『キャリー』ですが、1999年には続編の『キャリー2』が、2013年にはリメイク版がそれぞれ公開されています。
リメイク版でキャリーを演じたのはクロエ・グレース・モレッツですが、やはりオリジナル版のシシー・スペイセクのほうが、幸が薄そうに見え、かつ超能力を爆発させた時の狂気的な表情にしても勝っているかなと思います。
スリーピー・ホロウ
ティム・バートンが贈る首無し騎士の伝説を描いたファンタジー・ホラー
『スリーピー・ホロウ』は1999年に公開されたティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演のファンタジーホラー映画。ニューヨーク近郊で昔から語り継がれる都市伝説「スリーピー・ホロウの伝説」を元にした作品です。
ニューヨーク市警のイカボッド・クレーンは、ハドソン川近郊の村で発生した連続殺人事件のために村を訪れます。
すでに村では4人殺されており、犯人は独立戦争で討ち死にしたヘシアンという首無し騎士の亡霊だというのが村のもっぱらの噂でした。
迷信やオカルトの類を全く信じず、科学的な捜査を信条とするイカボッドでしたが、ある日その目で首無し騎士が現れ判事を殺すのを目の当たりにします。
ジャンル的にはホラーなのかサスペンスなのかイマイチ判別しにくいところはあるのですが。