今回はみんな大好きどんでん返し系のおすすめ映画を紹介していきます。やはりよくできたどんでん返し系の映画はどれも脚本の素晴らしさが共通しています。
中にはサスペンス映画とは言えないようなものも混ざっていますが、どんでん返しの定番、名作として外せない映画も加えてみました。
では、どんでん返し系のおすすめ映画を紹介します!
アンブレイカブル
あらゆる事故から唯一人生還した男の運命に隠された秘密とは?
『アンブレイカブル』は2001年に公開されたM・ナイト・シャマラン監督、ブルース・ウィリス主演のサスペンス映画です。
コミックブックのコレクターであるイライジャは生まれつき体が弱く、すぐに骨折してしまうために「ミスターガラス」と呼ばれています。
彼はどこかに自分とは真逆の「決して壊れない」スーパーマンのような男がいるのではないかと考えます。
一方、警備員のデイヴィッド・ダンは一度も病気や怪我をしたことのない人生を送っていました。
ダンはイライジャと会ったことを契機に自身に悪人を感知できる能力が備わってることに気づきます。そしてダンは犯罪者を倒すヒーローとして行動しますが、その裏にはある思惑がありました。
シャマラン監督のお家芸とも言えるどんでん返しは本作でも健在。
ストーリーを客観的に見ればなんてこと無いものなのですが、それをこれだけの重厚なサスペンスに仕上げられるのはやはりシャマランならではと言えるのではないでしょうか?
2019年には続編となる『ミスター・ガラス』が公開されています。個人的にはこちらもおすすめ。
シックス・センス
いつまでも色褪せないどんでん返し映画の傑作!
続いてもシャマランの作品を紹介します。言わずとしれたシャマランの代表作ですね。
『シックス・センス』は1999年に公開されたサスペンス映画。この作品も監督はM・ナイト・シャマラン、主演はブルース・ウィリスが努めています。
カウンセラーのマルコムの元に「幽霊が見える」という悩みを抱えたコールという少年が現れます。
マルコムはかつて自分が救えなかった少年ヴィンセントがマルコムの目の前で自殺したというトラウマを抱えていました。
マルコムはコールを救うことでヴィンセントへの贖罪にもなるのではないかと考え、コールの悩みを聞くことに。
コールの悩みとは「幽霊が見える」ことでした。最初はコールの悩みに対して半信半疑だったマルコムですが、コールと交流を深めていくうちに、コールの言葉を信じるようになりました。
そして二人は「なぜコールの前だけに幽霊が現れるのか」その理由を探るべく行動を開始します。
ホラーでありながら、感動的な要素も含むヒューマニズム作品でもある本作。なによりも、大どんでん返しの名に恥じない結末は多くの人に衝撃を与えました。
個人的にも、M・ナイト・シャマランほ映画は本作が最もバランスよく仕上がっているのではないかと思います。
本作は俳優陣も素晴らしく、天才子役と呼ばれたハーレイ・ジョエル・オスメントやその母役を務めたトニ・コレットの抜群の演技力も見どころの一つ。
また、この時期からアクション俳優としてではなく、こうしたドラマ映画にも役柄の幅を広げたブルース・ウィリスの演技にも注目したいところ。
それまでのアクション俳優と言えば、アーノルド・シュワルツェネッガーやシルヴェスター・スタローンなどの筋骨隆々なメンツが主でしたが、彼らとはまた一味違う、繊細な演技で魅せるブルース・ウィリスは必見です。
ファイト・クラブ
世界中にファイトクラブを生んだカルト映画
『ファイト・クラブ』は1999年に公開されたデヴィッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット主演のサスペンス映画。
主人公は名前のない「僕」となっています。「僕」は何不自由ない生活を送る一方でその虚しさから不眠症を患います。
そんな中、「僕」はタイラー・ダーデンと名乗る男と知り合います。石鹸の行商人をしているというタイラーの話や行動は「僕」とは真逆で一緒に行動していると常に刺激的な体験ができました。
あるとき、「僕」はタイラーから「俺を殴ってくれ」と頼まれます。
こうして、男同士が殴り合いする「ファイト・クラブ」が誕生しました。
ファイト・クラブは秘密のクラブでしたが、会員は次々に増えていきました。そしていつしか、殴り合いの枠を超え、現実世界にテロを仕掛けるテロ集団へと変化していきます。危機感を覚えた「僕」はタイラーを止めようとしますが、そこで思いも寄らないタイラーの正体を知ることになります。
箸にも棒にもかからない下らない映画がある一方で、どうしようもなく観た人の心に何かを残していく、吸引力の高い映画も存在しますが、『ファイト・クラブ』は正に
ゴーン・ガール
妻の失踪事件に隠された夫婦の秘密とは?デヴィッド・フィンチャーの大ヒットサスペンス映画
こちらもデヴィッド・フィンチャーの監督作です。
『ゴーン・ガール』は2015年に公開されたサスペンス映画。
ギリアン・フリンの同名小説をデヴィッド・フィンチャー監督とベン・アフレック、ロザンムド・パイク主演で映画化しています。今作では原作者のギリアン・フリンも脚本を担当しています。
エイミーとニックの夫婦は周囲からもおしどり夫婦としてみられる有名なカップルでしたが、結婚5年目の朝、突如エイミーが失踪します。
家にあったのは大量の結婚と、夫の不貞を告発するエイミーの日記。
二人が有名なカップルとあってマスコミもこの事件をセンセーショナルに報道します。当初は世間の同情を集めていたニックでしたが、彼の過去の浮気などが明るみになるにつれ、世間は「エイミーを殺したのはニックではないか?」と彼への疑惑を深めていきます。
この後に訪れるどんでん返しですが、そこには「男性に合わせて生きること」への疑問が描かれています。それは原作者のギリアン・フリンがこの小説を書き上げるきっかけになったことでもありました。男性にとってはこれほどの恐怖もないでしょう。極上のサスペンスに仕上がっている作品です。
エスター
孤児院から引き取った少女に隠された驚きの秘密とは?
『エスター』は2009年に公開されたジャウム・コレット=セラ監督、イザベル・ファーマン主演のホラー映画。
子供に恵まれなかった夫婦が孤児院から養子に引き取ったエスターという女の子。しかし、彼女を引き取ってから身の回りで不可解な事件が頻発します。
夫の方はエスターをただの子どもと疑いませんが、妻の方はエスターが事件に関わっているのではとエスターへの疑いを強めていきます。
そして遂にエスターの正体が明らかになります。
続編も制作される人気作。こちらのどんでん返しも秀逸だと思います。
キューブ
カルト的な人気を誇る、おすすめのサスペンス映画
『キューブ』は1997年に公開されたヴィンチェンゾ・ナタリ監督、 モーリス・ディーン・ウィント主演のスリラー映画。
四角の立方体が、連なる部屋からどう脱出するかという低予算かつワンシチュエーションのホラー映画ですが、その秀逸なアイデアと予想もつかないストーリーでヒットしました。
『キューブ』シリーズには二本の続編がありますが、前日譚となる『キューブ ゼロ』こそがシリーズ全体を通したときにどんでん返しの位置に来る映画かもしれません。
日本でも2021年に『CUBE 一度入ったら、最後』としてリメイクされましたが、こちらの評判は芳しくない様子。日本の映画ってつくづくリメイクのセンスがないなと思います。
メメント
クリストファー・ノーランの名を知らしめた、巧妙なストーリー
『メメント』は2000年に公開されたクリストファー・ノーラン監督、ガイ・ピアーズ主演のサスペンス映画。どんでん返し系の映画としてはもはや定番と言えるのではないでしょうか。
妻の殺害現場を目撃したことで、ショックに陥り、記憶を10分しか保てなくなった主人公のレナードが真犯人を求めて手がかりを追っていくストーリーです。
クリストファー・ノーランの作品といえば、多くの作品で時間軸を巧みに操って物語に複雑さを出しているのが特徴的ですが(その極地は『インターステラー』や『TENET テネット』だと思います)本作も同じく時間の見せ方によってストーリーを斬新に演出しているのが分かるかと思います。
そのストーリーテリングの素晴らしさは本作がアメリカ国立フィルム登録簿に登録されていることからも明らかでしょう。
バタフライ・エフェクト
予想もつかない、どんでん返し映画の傑作
『バタフライ・エフェクト』は2004年に公開されたエリック・ブレス監督、アシュトン・カッチャー主演のサスペンス映画。
どんでん返し系の映画に良い脚本は必要不可欠ですが、その中でもこれはよくできているのではないでしょうか。
愛する人のために何度も過去へ戻って人生をやり直す主人公。しかし、どの選択をしても彼女は幸せにはなりませんでした。そして遂に彼は究極の選択を行います。
ダイアナの選択
彼女の人生を変えた、たった一つの選択とは?
『ダイアナの選択』は2007年に公開されたヴァディム・パールマン監督、ユマ・サーマン、エヴァン・レイチェル・ウッド主演のサスペンス映画です。
高校生のダイアナはある日学校で銃乱射事件に遭遇します。犯人から銃を向けられ、自分の命を選ぶか、親友の命を選ぶか、究極の選択を突き付けられます。
15年後、結婚もして娘も持つようになったダイアナですが、大人になっても彼女はあの日の決断を悔やみ続けていました。
この続きは実際に観てもらえればと思います。『ダイアナの選択』このタイトルの本当の意味がわかると思います。
猿の惑星
どんでん返しの金字塔!リアルな猿の造形にも注目
今更この映画をどんでん返しの映画として紹介するにはあまりにも結末が有名過ぎるとは思うのですが、やはり定番となれば外すことはできません。まぁサスペンス映画でもないのですが、一応載せておきます。
宇宙飛行士のテイラーは航行中のトラブルからある惑星に不時着します。しかし、その惑星は知能を持った猿が原始的な人間を支配する「猿の惑星」でした。
猿の惑星の正体は当時の人々には大きな衝撃を与えたと思います。
また、猿の造型も当時としては非常にリアルなもので、特殊メイクを担当したジョン・チェンバースはアカデミー賞名誉賞を受賞しています。