復讐をテーマにしたおすすめアクション映画

アクション映画の一つの定番として「復讐モノ」があります。その多くは自分にとって愛するものを奪われたことが強い動機となって、物語が進んでいきます。

今回はそんな復讐がテーマのアクション映画を紹介します。恋人や子供、ペットまで愛するものは人それぞれ様々です。

怒りや憎しみが生む壮絶なエネルギーをご覧下さい。

ジョン・ウィック

『マトリックス』に並ぶ、キアヌ・リーヴスの代表作

まずはペットを殺されたことで裏社会に復帰した男の映画から紹介しましょう。

『ジョン・ウィック』は2014年に公開されたキアヌ・リーヴス主演のアクション映画。

かつて裏社会で凄腕の殺し屋として名を馳せたジョン・ウィック。恋人との結婚を機に足を洗ったジョンでしたが、恋人は病で先立ってしまいます。

傷心のジョンの元に子犬のプレゼントが。それは亡き彼女が孤独なジョンを気遣って生前用意していたものでした。

穏やかな日々を過ごしていたジョンですが、ある日絡まれた不良グループから逆恨みされ、愛犬を殺されてしまいます。

その怒りと恨みからジョンは裏社会へ戻ることを決意します。

『マトリックス』でキアヌ・リーヴスのスタントダブルを務めたの監督作品。キアヌ・リーヴスにとっても『マトリックス』以来の代表作となりました。

殺されたペットの復讐という動機も強いインパクトがありました。

96時間

拉致された娘を救う、リーアム・ニーソンの痛快アクション映画

『96時間』は2008年に公開された ピエール・モレル監督、リーアム・ニーソン主演のアクション映画。

元CIA工作員のブライアンは警備の仕事をしながら穏やかに暮らしていました。そんな中、別れた妻の元で暮らす娘から、友達とのパリ旅行を許可してほしいと言われます。当初は反対したブライアンでしたが、定期的に連絡を入れることを条件にOKすることに。

しかし、旅行先のパリで娘のキムは拉致されます。

ブライアンはわずかな情報を手がかりに、ひとりで闇の組織に挑むことになります。

テンポも良く、エンターテインメントとして上手くまとまった作品ではないでしょうか?

アクション俳優としてのリーアム・ニーソンを確立させた作品ではないかと思います。

キル・ビル

タランティーノが描く、オマージュ満載の復讐劇

『キル・ビル』は2004年に公開されたクエンティン・タランティーノ監督、ユマ・サーマン主演のアクション映画です。

元殺し屋のザ・ブライドは結婚式のリハーサルの途中にかつて所属していた組織であるビルとその部下たちから襲撃されます。婚約者、参列者、そしてお腹の子供まで奪われ、4年間の昏睡状態から目覚めたブライドは自分を襲った殺し屋たちへの復習を開始します。

タランティーノらしさ全開の今作、マニアックなアジア映画や昔の邦画など映画マニアらしいタランティーノの偏愛とオマージュも今作の大きな魅力の一つ。

マチェーテ

カルト風味満載!名脇役ダニー・トレホの初主演作

次はタランティーノの親友としても知られるロバート・ロドリゲスの作品を紹介します。

『マチェーテ』は2010年に公開されたロバート・ロドリゲス監督、ダニー・トレホ主演のアクション映画です。

元々はクエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスがそれぞれ監督を務めた映画『グラインドハウス』シリーズの偽予告編でしたが、『グラインドハウス』から3年後の2010年に長編映画として公開されました。

何と言っても偽予告編と寸分違わぬカット揃いでそのこだわりと細かさにはとても感動しました。

ダニー・トレホはロバート・ロドリゲスの従兄にあたる俳優で、今作が初の主演映画となります。

ロバート・ロドリゲスらしさの詰まったアクション映画です。

ダークマン

カルト的な人気を誇る、隠れた名作アクション映画

『ダークマン』は1990年に公開されたサム・ライミ監督、リーアム・ニーソン主演のアクション映画です。

人工皮膚の研究に従事していたペイトン・ウェストレイクはギャングに襲われ、顔面と両手を潰された挙げ句に火をつけられます。

身元不明の患者として病院に運ばれたペイトンは、神経を切断し痛みを感じない手術を施され、その副作用として感情の制御が困難になってしまいます。

ペイトンは孤独に苛まれながらも研究を続け、99分間だけ姿を保つことのできる人工皮膚によって自由自在に姿を変え、「ダークマン」として自分を襲ったギャングたちに復讐を開始します。

隠れた良作というか、カルト的な人気を誇る作品です。リーアム・ニーソンといえば『96時間』シリーズでのアクションも印象深いですが、『ダークマン』もまたリーアム・ニーソンのアクションを堪能できる作品です。

シン・シティ

独特なビジュアルとスタイリッシュな映像は必見!

『シン・シティ』は2005年に公開されたフランク・ミラー、ロバート・ロドリゲス監督のアクションです。

原作はフランク・ミラーのコミック『シン・シティ』です。

本作は4つのオムニバスから構成されるのですが、そのすべてで復讐が物語の軸になっています。

ほぼ全編にわたってモノクロではあるものの、それが古さを感じさせるということは全く無く、むしろモノクロだからこそ表現できるエッジの効いた映像は他のどの映画とも異なったカッコよさがあります。

2014年には続編となる『シン・シティ 復讐の女神』が公開されています。

Vフォー・ヴェンデッタ

全体主義の社会に挑む、仮面の復讐者

『Vフォー・ヴェンデッタ』は2005年に公開されたSF映画です。主演をヒューゴウィーヴィングとナタリー・ポートマンが務めています。

第三次世界大戦で戦勝国となったイギリスでしたが、その内政は全体主義が蔓延し、市民の行動も制限され、秘密警察が至るところで目を光らせる監視社会。

テレビ局に勤めるイーヴィー・ハモンドは外出禁止令に反してやむなく夜間に外出したところを秘密警察に見つかってしまいます。危うく乱暴されかけたイーヴィーでしたが、はガイ・フォークスの仮面を被ったVと名乗る奇妙な男が現れ、秘密警察を全員倒します。

とにかくカッコいい映画です。何を犠牲にしても信念を貫き通すVと、その仮面の下を決して明かさずに苦悩するV。

Vという顔も本名も何もかも不明な男がなぜこうまで魅力的に映るのか、それはひとえにVが貫き通す理念と、仮面の下から垣間見える人間らしさにあるのでしょう。

ギャング・オブ・ニューヨーク

スコセッシとディカプリオ初のタッグ作

『ギャング・オブ・ニューヨーク』は2001年に公開されたマーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ主演のドラマ映画です。

舞台は19世紀のアメリカ。アイルランド系の移民たちで構成されたギャング、デッド・ラビッツとアメリカ先住民たちのギャング、ネイティブ・アメリカンズは全面的な決闘となり、デッド・ラビッツのリーダーであるヴァロン神父がネイティブ・アメリカンズのリーダーであるビル・ザ・ブッチャーに倒されます。

神父の幼い息子、アムステルダムは16年後、少年院を出所し、ビル・ザ・ブッチャーへの復讐のため、彼に近づいていきます。

マーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオが初のタッグを組んだ今作は、いままでのスコセッシ作品とは比べ物にならない予算で制作され、ニューヨークの町並みをセットで再現するなど、その力の入れようも注目したい作品です。

ランボー ラスト・ブラッド

created by Rinker
ポニーキャニオン

愛する家族を奪われたランボーの最後の戦い

『ランボー ラスト・ブラッド』は2019年に公開された『ランボー』シリーズ第5作にして最終作になります。

アメリカの故郷に帰ったランボーはそこで旧友のマリアとその孫娘のガブリエラと暮らしています。しかし、その家の地下にはベトナムのゲリラ戦を思わせる、無数の地下道が張り巡らされていました。この時点でランボーが未だにベトナム戦争のPTSDから逃れられていないことがわかります。

ある時、ガブリエラがメキシコに実の父親を見つけたと言います。マリアやランボーはガブリエラが父に会いに行くことに反対しますが、ガブリエラはこっそりメキシコへ向かいます。

しかし、メキシコへついたガブリエラは実の父から拒絶されます。傷つくガブリエラですが、彼女にはさらなる罠が待ち受けていました。

前作『ランボー 最後の戦場』から続く、残酷描写は今作でも圧倒的な禍々しい迫力を持っています。

イコライザー

デンゼル・ワシントンがアクションに!シリーズ化されたヒット映画

『イコライザー』は2014年に公開されたアントワーン・フークア監督、デンゼル・ワシントン主演のアクション映画。

ホームセンターで働く初老の黒人、ロバート・マッコールは、仕事終わりに立ち寄るダイナーでの読書が日課となっていました。そこにはテリーという少女もよく来ており、マッコールとテリーの間には少しずつ友情が芽生えていきます。

しかし、テリーの仕事は娼婦であり、ある時客とのトラブルによって、テリーは雇い主のロシアン・マフィアから凄惨な暴行を受け、集中治療室送りとなります。

その様子を見たマッコールは組織へ復讐を決意します。

演技派として名高いデンゼル・ワシントン。これまで社会的な作品に多く出演し、アクションのイメージは薄かったのですが、今作『イコライザー』を機にアクションの分野でも成功を収めるようになりました。

2023年にはシリーズの集大成となる『イコライザー THE FINAL』が公開されています。

レオン

殺し屋と少女の純愛を描く、ナタリー・ポートマンのブレイク作

『レオン』は1994年に公開されたリュック・ベッソン監督、ジャン・レノ主演の映画です。

本作はナタリー・ポートマンのブレイク作としても知られています。

麻薬取締局のスタンフィールドは裏では麻薬密売組織のトップとして暗躍していました。そんな中、ナタリー・ポートマン演じるマチルダの父親が麻薬をくすねていたことが判明。スタンスフィールドはマチルダの家族全員を殺害。たまたま外出していたマチルダのみが難を逃れたのでした。

マチルダは殺された弟の復習としてマチルダを匿った殺し屋のレオンに殺し屋になりたいと申し出ます。

当初は断ったレオンでしたが、マチルダの熱意に圧されて狙撃の方法などを教えていきます。

子供の頃に観て以来、ずっと大好きな作品です。孤独な二人が絆を育んでいくようになるところが好きです。

キャッチコピーは「凶暴な純愛」。

おすすめの映画です。

>CINEMA OVERDRIVE

CINEMA OVERDRIVE

ロックミュージックに欠かせないエフェクター、OVERDRIVE。
それはクリーンな音に歪みを与え、それまでの音楽に新しい可能性をもたらした。
CINEMA OVERDRIVEもまた「個人的な評価」という歪みによって、映画の捉え方・楽しみ方を広げていきたい。