『エイリアン2』キャメロンが描いた最高の続編

概要

『エイリアン2』は1986年に公開されジェームズ・キャメロン監督作。主演はシガニー・ウィーバーが務めている。1979年に公開された『エイリアン』の続編にあたる。

あらすじ・ストーリー

ハイパースリープ状態で53年間宇宙を彷徨っていたエレン・リプリーが発見される。

その頃、植民地として多くの住民が入植していた惑星LV-426が通信不能になる。そこはかつてリプリーがエイリアンと遭遇した惑星であった。原因を調査のするためウェイランド・ユタニ社が植民地海兵隊を惑星LV-426に派遣する。

リプリーも毎夜エイリアンの悪夢からうなされており、自身のトラウマを断ち切るためにも海兵隊とともに惑星LV-426へ向かうことを決心する。

感想・解説

『ターミネーター』でヒットを飛ばしたジェームズ・キャメロンはそこから映画監督として華々しいキャリアを築いていくことになる。

『ターミネーター』の次にキャメロンが取り組んだのが『エイリアン』の続編である『エイリアン2』だ。

『エイリアン』は1979年に公開されたSFホラー映画であり、リドリー・スコット監督のブレイク作としても知られる。
SFホラーの古典的名作として評価の高い『エイリアン』と、キャメロンの監督した『エイリアン2』は『エイリアン』シリーズの中でも人気を二分する作品だ。

『エイリアン2』はホラーというよりもアクションに重きを置いた作品であり、エンターテインメント性がより際立っている。

キャメロンが監督した『ターミネーター2』同様、ここでも一作目は悪役として登場したアンドロイドが善の側に設定されている。一作目のアンドロイドはアッシュであったが、二作目で登場したビショップのほうが『エイリアン』シリーズのアンドロイドとして有名だろう。
ビショップを演じたランス・ヘンリクセンはもともとジェームズ・キャメロンの監督作である『ターミネーター』のターミネーター役にキャスティングされていたのだが、キャメロンの意向によりアーノルド・シュワルツェネッガーにその座を譲っている。今作のビショップへの起用はその罪滅ぼしという面もあったのかもしれない。

さて、『ターミネーター2』のレビューでも書いたが、今作でもただのアクションに留まらない感動の要素が盛り込まれている。それはニュートとリプリーの絆だ。『エイリアン2』の完全版では、リプリーがする年前に娘が老衰でなくなっていたことが判明する。

娘を失ったリプリーと、家族をなくして孤児状態となっていたニュートが出会い、再び家族を取り戻す物語としても本作は読み解くことができる。

評価・レビュー

98点

「史上最高の続編映画」としても名高い作品だが、その評価に違わない名作だと言える。

作品情報・キャスト・スタッフ

1986年製作/124分/イギリス・アメリカ

監督
ジェームズ・キャメロン

脚本
ジェームズ・キャメロン

主演
シガニー・ウィーバー
マイケル・ビーン
キャリー・ヘン

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CINEMA OVERDRIVE

ロックミュージックに欠かせないエフェクター、OVERDRIVE。
それはクリーンな音に歪みを与え、それまでの音楽に新しい可能性をもたらした。
CINEMA OVERDRIVEもまた「個人的な評価」という歪みによって、映画の捉え方・楽しみ方を広げていきたい。