『メン・イン・ブラック』

概要

『メン・イン・ブラック』は1年に公開されたバリー・ソネンフェルド監督、佐藤浩市主演のSFコメディ映画。

あらすじ・ストーリー

ある夜、一台のトラックが当局に呼び止められる。そのトラックは荷台に不法移民を乗せていたのだった。しかし、そこに現れた黒尽くめの男たちは当局の行動を無視して、一人を残し移民たちを解放してしまう。

実は残された一人はエイリアンであり、黒尽くめの男たちはエイリアンを取り締まる組織、通称メン・イン・ブラックの一員だったのだ。

だが、エイリアンがメン・イン・ブラック以外の人間の存在に気づき、彼を襲おうとする。

メン・イン・ブラックのエージェント、Kは相方のDに止むなくエイリアンを射殺するように伝えるが、手間取ってしまう。

結局エイリアンはKが倒したものの、老いによる衰えを感じたDは引退を決意する。

ニューヨーク市警のエドワードはある犯人を追っていた。しかし、その犯人は「世界の終わりが来る」という言葉を残し自殺してしまう。

検死官とエドワードのエイリアン接触の記憶を消すために遺体安置所を訪れたKはエドワードの身体能力を見込み、彼をメン・イン・ブラックにスカウトする。

感想・解説

アメリカには「黒ずくめの男」という都市伝説がある。UFOなどを目撃した者の前に現れ、その時の状況などを詳しく聞き出し、その目撃談を他者に話さないように、警告して去っていくというものだ。

「黒ずくめの男」の話自体は1960年代を中心に多くあったようだが、その都市伝説をコメディとして映画化したのが『メン・イン・ブラック』だ。

都市伝説の中では「黒ずくめの男」の正体については人間ではないのではと言われているが、『メン・イン・ブラック』ではれっきとした人間を秘密裏にスカウトしてエージェントにするという設定が描かれている(余談だが、続編の『メン・イン・ブラック2』ではマイケル・ジャクソン扮するエイリアンがエージェント入りを志願するが、エイリアン採用制度は検討中とのことで断られている)。

さて、この『メン・イン・ブラック』だが、単純にエイリアンものの面白さと言うよりも、ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズのバディ・ムービーとしての相性の良さも大きな魅力の一つだろう。

トミー・リー・ジョーンズは日本で長らく「宇宙人ジョーンズ」として缶コーヒーのCMに出続け、コミカルな一面を見せてくれているが、そのキャラクターの原点にあるのもこの『メン・イン・ブラック』なのだと思う。

厳格で堅物だが、他方で長年忘れられない女性がいるなどの弱さや人間臭さがこのトミー・リー・ジョーンズ演じるKの魅力だろう。

ネタバレとなってしまい、申し訳ないがエンディングではKと入れ替わるように検死官のローレルが新しいエージェントとしてメン・イン・ブラックに加わる。

しかし、続編の『メン・イン・ブラック2』では、ローレルはメン・イン・ブラックを辞めて検死官に戻ったという設定になっている。

こうしてみると、『メン・イン・ブラック』はもちろんアクション映画でもあるし、SF映画でもあるし、またコメディ映画とも呼べるものでもあるのだけれども、その一番の魅力は「バディもの」と呼んでいいほどのウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズの相性の良さではないだろうか。

また、悪役のバグを演じたヴィンセント・の怪演も見逃せない。

熱狂とまではいかないかもしれないが、誰もが満足できるエンターテインメント作品には仕上がっていると思う。

『メン・イン・ブラック』の元ネタは都市伝説の『黒

実際の人物をエイリアンとして扱っているのも面白かったですね~!デニス・ロッドマンや、エルヴィス・プレスリーなど。。。

この映画を鑑賞したマイケル・ジャクソンが作品をいたく気に入り、エイリアン役でいいから出たいと言ったエピソードもあります。

(実際にマイケル・ジャクソンは続編の『メン・イン・ブラック2』にエイリアン役として出演しています。)

今作の主題歌はウィル・スミス。

(もともとウィル・スミスはグラミー賞も受賞している、ヒップホップミュージシャンです!)

当時、Dragon Ashもブレイク前でヒップホップが浸透していない日本でしたが、そういう意味では僕が一番最初に触れたヒップホップミュージックでもありました(笑)

評価・レビュー

84点

本作を鑑賞したマイケル・ジャクソンは作品をいたく気に入り、エイリアン役でいいから出たい要望したというエピソードもある。

(実際にマイケル・ジャクソンは続編の『メン・イン・ブラック2』にエイリアン役として出演している)

また、当時経営危機に陥っていたソニー・ピクチャーズは今作のヒットにより持ち直したという逸話もある。

よく映画は脚本が大事とも言われるが、

作品情報・キャスト・スタッフ

1997年製作/128分/アメリカ

監督
バリー・ソネンフェルド

脚本
エド・ソロモン

原作
ローウェル・J・カニンガム

製作
ウォルター・F・パークス
ローリー・マクドナルド

製作総指揮
スティーヴン・スピルバーグ

出演者
トミー・リー・ジョーンズ
ウィル・スミス

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CINEMA OVERDRIVE

ロックミュージックに欠かせないエフェクター、OVERDRIVE。
それはクリーンな音に歪みを与え、それまでの音楽に新しい可能性をもたらした。
CINEMA OVERDRIVEもまた「個人的な評価」という歪みによって、映画の捉え方・楽しみ方を広げていきたい。